①HP上部を有効的に活用し魅力を効果的に発信すること②市内小中学校の全児童生徒に配布したネックウォーマー③同性パートナーシップ制度の導入に向けて(2020年第4回定例会・一般質問)

●ホームページ上部を有効的に活用して魅力を効果的に発信することについて

 今日、ホームページはインターネットの接続環境さえあれば、誰もがいつでも、どこからでも閲覧することができる効果的な広報手段として活用されております。本庄市ホームページは、本年10月1日よりリニューアルされました。今回は、ホームページの顔である上部ヘッダーに表示される写真に特化し、現状の問題点を指摘し、効果的に魅力を発信する手法について提案してまいりたいと思います。

 1つ目として、本庄市ホームページリニューアルについて、端的にお聞かせください。

 2つ目として、ホームページヘッダーをカルーセル化することについて提案するつもりでしたが、この一般質問を通告し、ホームページを担当する課と話をした翌日の12月2日に、2か月にわたり同じ1枚の写真のみの写真表示であった上部の写真について、2枚のローテーションに変わりました。素早い改善に感謝いたします。そこで、カルーセル化したヘッダー写真の更新周期に関する計画をお聞かせください。


<答弁>

 市ホームページリニューアルの概要についてご説明申し上げます。本市のホームページは、本年10月1日に平成25年10月以来、7年ぶりとなる全面的リニューアルを実施いたしました。近年、スマートフォンやタブレット端末などの情報機器が急速に発達、普及したことによりまして、どなたでも容易にホームページの閲覧が可能となる中、以前のホームページでは情報の検索性及び市の魅力発信の弱さが課題であると捉えておりました。

 今回のリニューアルに当たりましては、こうした課題を解消するために2つのコンセプトの下、デザイン、機能などについて見直しを行ったところでございます。コンセプトの1つ目といたしましては、分かりやすさでございます。老若男女を問わず、あらゆる年代の方が閲覧する自治体のホームページとして、分かりやすさに留意したものでございます。現在は、ホームページを閲覧する選択肢として、パソコン、タブレット、またスマートフォンなど様々な機器がございますが、どの機器におきましても見やすく、情報を見つけやすいということで、縦スクロールのデザインを採用したものでございます。

 コンセプトの2つ目といたしましては、シティプロモーションの充実でございます。本市への移住定住を促進するため、本市の魅力発信の充実に留意いたしたものでございます。具体的に申し上げますと、本市の魅力をより多くの方にアピールするため、トップページのヘッダー部分に、見どころやイベントなどの画像を表示するスペースを新たに設定いたしたものでございます。

 また、移住定住の促進に向け、2つの特設サイトを新たに設けたところでございます。この特設サイトは、市外の方、特にこれから結婚や出産、育児が想定される20代から30代の女性をターゲットに絞り、この方々のニーズに応えるよう、1つは子供を産み、そして育てていくための情報や支援などを分かりやすくご案内をいたします子育て応援サイト、もう一つは本市を魅力ある3つのエリアで表現いたしまして、住む人の生活スタイルで選べるまちを提案する移住サイトになります。この2つの特設サイトを御覧いただくことで、本市での子育てのしやすさや住みやすさ、暮らしやすさなどを知っていただくことができ、その結果、本市に魅力を感じていただけるようになるものと考えております。以上が、今回のリニューアルの概要となります。

 次に、トップページヘッダー部分の活用についてご説明を申し上げます。トップページのヘッダー部分は、まさしくホームページの顔と言える部分でございます。概要でもご説明いたしましたが、今回のリニューアルでは、この顔の部分に四季折々の本庄の見どころやお祭り、また各種イベントといった画像を表示するスペースを新設いたしまして、市内外の方に広く本市の魅力をアピールしていきたいと考えてございます。

 議員ご質問のヘッダー部の画像のカルーセル化、カルーセルとは回転台や、メリーゴーランドでございます、回転木馬などの意味を持つ英単語でございますが、カルーセル化とは、この画像がメリーゴーランドのように次々と入れ替わり、展開表示される仕組みのことをいいます。今回のリニューアルにおきましては、当初よりカルーセル化が対応可能な仕様となっておりまして、ホームページ運用開始から複数画像による公開を予定はしておりましたが、コロナ禍の影響によりましてイベント等の開催がなく、複数の画像を準備することができなかったものでございます。したがいまして、10月1日の新ホームページの運用開始の時点では、満開のマリーゴールドの丘の画像のみでスタートいたしまして、しばらくは固定表示としておりましたが、12月1日よりマリーゴールドの丘公園のイルミネーションの画像を加えまして、カルーセル表示を開始したところでございます。これによりまして、現在では秋と冬の季節の移り変わりを楽しめる構成となってございます。

 次に、ヘッダー部画像を更新する周期についてでございます。画像の更新は、時期を定めた定期的なものではなく、随時本市の魅力を紹介する画像を更新する形で行ってまいりたいと考えてございます。例えば現在表示しているイルミネーションや、これから春のこだま千本桜の風景など、またさらにはコロナ禍の状況にもよりますが、夏や秋のお祭りや、またクロスカントリー大会やスポレクフェスタなどを考えてございます。また、それぞれのイベントの開催前のタイミングで前回の開催時の画像などを紹介し、イベントの周知及びイベントの実施に向けた機運醸成に資するようなプロモーションとしても利用し、市のPRや魅力発信につなげるなど、今後カルーセル化の充実を図ってまいりたいと考えてございます。

 ホームページにおけるトップページは、ホームページを御覧になった方にとりまして一番印象に残るものであると考えられます。それをきっかけとして、市民のみならず市外の方が本市に興味を持ち、そして知っていただき、本市のファンになっていただくということで、まず関係人口の増加につながる重要なものと捉えております。こうしたことから、ヘッダー部には今後も引き続き魅力ある画像を掲載するとともに、見やすく、分かりやすいホームページになるよう努めてまいりたいと考えてございますので、ご理解を賜りたいと存じます。


◆再質問◆

 大変ご丁寧にご答弁いただきましたけれども、私は更新の周期を聞いたのです。それには触れず、全く関係ないことばかりをご答弁されている気がするのです。更新の周期が決まっていないからそういったお答えなのかな、と推察致しますが、確認のため再質問させて頂きます。

 部長の仰る通り、市の魅力的なスポットの写真を上部に表示して魅力を伝えていく、それはすばらしいことで、私もそうあるべきだと思います。一般質問の打ち合わせのときも担当者に申し上げましたけれども、ホームページに表示されている写真を見て、例えば今であれば、「この写真はマリーゴールドの丘だ」と分かる人に対して、市の魅力をアピールしても意味ないと思います。

 この写真の場所に行ってみたいな、と、ホームページに表示された写真を見た人に思ってもらうことが、まさに有効的に活用することであります。そして、この魅力ある場所はどこなのだろう、というふうに思ったときに、表示された写真からその場所の詳細情報にたどり着くような仕掛けがなければ意味がない、それが魅力を効果的に発信することだと思うのです。

 そのためには、ホームページ上の写真に、ここはマリーゴールドだよ、とわかるようにどこかにタイトルがついているとか、あるいは表示された画像をクリックしたらマリーゴールドの詳細情報、住所等記載されたページがリンクしてありそのページに飛ぶとかの仕掛けが必要です。加えて今の時期は、マリーゴールドではイルミネーションをしているのですから、ホームページに表示された写真をクリックすると、イルミネーションの詳細案内のページに飛ぶという仕掛けをすれば、来場者も増えることに繋がるわけです。

 実は、一般質問の打ち合わせの際に、ホームページを担当する職員にこのお話を私から申し上げましたところ、新しくホームページ上に追加されたマリーゴールドの丘の夜の写真には、写真の下のほうにちっちゃく白い字で、マリーゴールドのイルミネーションです、と書いてあり、早速改善をして下さっています。

 しかしながら、先ほども提案しましたが、写真をクリックしたらリンク先へ飛ぶ、というのが一番いいと私は思います。例えばクロカン、スポレクとか、お祭り、千本桜の写真を表示した際に、そういう案内の詳細ページに飛ぶことが、観光振興に繋がると思います。ホームページのトップに表示される画像、その画像をクリックするというアクションさえ起こせば詳細な情報にたどり着ける仕掛けというのが必要だと思うのです。この提案に対する現状でのお考えをお伺いします。


<答弁>

 周期についてちょっと私のほうの説明が足りなかったということで、更新の周期につきましては定期的なものでなく、随時イベント等のPRしたい画像等が準備でき次第、更新を考えているということでご理解をいただきたいと思います。

 それと、ヘッダー部分の画像から、市の魅力を紹介するページとか、そういうところにつなげていこうということでご質問いただきました。これにつきましては、現在ヘッダー画像部分にリンク設定を行うこと、こちらが現在の仕様ではちょっとできないこととなってございます。このため、議員おっしゃるとおりヘッダー部で紹介いたします風景やイベント、こういった画像を御覧になった方が、その場所に行ってみたいと、また情報を得たいと、こういったことを考えられた際にも、現状ではちょっとそこに直接ご案内できない形となってございますので、今後カルーセル化の充実に加えまして、画像へのリンク設定につきましても、保守業務を行っている委託業者と調整を進めまして、機能強化を図ってまいりたいと考えてございますので、ご理解をいただきたいと存じます。


●市内小中学校の全児童生徒に配布したネックウォーマーについて

 本年第2回臨時会において、市内小中学校の全児童生徒にネックウォーマーを購入するための補正予算を議決しました。市がその予算で購入したネックウォーマーが各学校より市内の全児童生徒に配布されました。

 さて、購入前から予想できた問題が生じています。私としても、その問題については予見をし、第2回臨時会で極力児童生徒の意向を尊重し、活用される物品を購入することなど述べましたが、これを踏まえて、以下伺います。

 1つ目として、配布するネックウォーマーの決定の経緯について、誰が、いつ、どのように決定をしたのか伺います。

 2つ目として、全児童生徒に水色を配布した理由について、なぜ全児童生徒に同じく水色を配布するという決定に至ったのかを詳しく、納得のいくようご説明をお願いします。

 3つ目として、児童生徒の反響と活用の状況について、私が見たり聞いたりする限りあまり活用されていないようですけれども、特に活用していない児童生徒の反響など、あるいは活用している児童生徒の状況など、分かる範囲でお聞かせください。


<答弁>

 ネックウォーマー配布の経緯についてご説明申し上げます。昨年度末から感染が拡大しております新型コロナウイルス感染症の影響により、本市におきましても3月3日から5月31日まで、市内の公立小中学校は臨時休校となりました。長期間にわたる臨時休業に伴い、児童生徒の学力の遅れが心配される中、本市では夏季休業日、冬季休業日を短縮し、約3か月間の臨時休業により実施できなかった授業時間を少しでも確保することといたしました。この夏季休業日、冬季休業日の短縮につきましては、児童生徒が季節的に厳しい時期の通学を強いられることとなるため、国の新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金や補助金を活用し、様々な対策を講じたところでございます。

 まず、夏季の暑さ対策ですが、冷感タオルやヘッドクールなどを配布いたしました。また、授業時の暑さや換気対策といたしまして、体育館用に大型扇風機、教室にはサーキュレーターを設置いたしました。さらに、冬季については寒い中を通学することとなる児童生徒のため、防寒と飛沫感染防止対策の一つとして、ネックウォーマーを配布することとしたものでございます。

 ご質問のネックウォーマーの選定の経緯でございますが、令和2年本庄市議会第2回臨時会で予算をご議決いただいた後、8月20日に開催された校長会において事務局から提供した形状、素材、大きさ等の資料を参考に協議したものを教育委員会として決定したものでございます。具体的には、時期的にネックウォーマーの需要が高まる冬季に向け、全児童生徒分の数量の確保、納期、配布時期などを考慮し、調達可能な複数の製品を選定候補として校長会に情報提供したものでございます。

 校長会の意見といたしましては、まず形状についてですが、側面に耳をかける穴が空いているタイプのものが効果的で適当とのこととなりました。これは、児童生徒がマスク代わりに使用する際、ずれ落ちないものがよいということでございます。次に、水色のネックウォーマーを選定した理由でございますが、校長会が選んだ製品の色が水色、桃色、濃紺、黒色の4色しかない製品でございまして、この中から男子、女子のどちらが着用しても無難な色であり、中間色として万人受けということで、校長会で選んでいただいたものでございます。

 なお、配布するネックウォーマーの色を1色に統一したことは、調達に要する時間やコストの低減にもつながったものと考えております。水色にはリラックス効果があり、希望を感じさせる、前向きさを与える色とされており、学校に通う児童生徒が着用するのに適当な色でもあると考えております。また、素材については、防寒には少し薄い生地となりますが、ニットやフリース製の素材より肌に負担が少なく、滑らかな肌触りのポリエステル、ポリウレタン製となっております。このような経緯により、11月中旬に全児童生徒に配布を行ったところでございます。

 次に、児童生徒の反響と活用の状況でございますが、学校に確認をしたところ、寒くなったら利用したい、既に愛用している児童がいる、マスクよりも息がしやすそうなど、おおむね好意的な意見がある一方、もう持っているものがある、耳にかけにくい、どうやって使ったらよいかなどの意見もございました。現時点では、今年は11月下旬頃まで比較的暖かい日が多く、ネックウォーマーを使用するほど寒い日が少ないため、利用している児童生徒を見かけることが少なかったところですが、12月に入り寒さも厳しくなってきておりまして、また昨日あたりから特に寒くなっておりますので、使用している生徒も増えているというような状況も見受けられます。今後は、学校を通じて有効利用を周知してまいりたいとも考えております。

 いずれにいたしましても、新型コロナウイルスと上手に過ごしていかなければならない時期に学校生活を送っている児童生徒に対し、寄り添った支援を引き続き行ってまいりますので、議員の皆様におかれましても、ご支援とご協力を賜りたいと存じます。


◆再質問◆

 今、私の手元にそのネックウォーマーがあります。マスクの代わりになる、とのご説明のネックウォーマーです。私が持つこのネックウォーマーは、使うつもりがない方からいただきまして、一度も開けていないということで、封をしたまま、私本日事業へ持って参りました。

 そして今、初めて封を開けますけれども、局長がおっしゃるとおり、外から見た感じでも分かってはいたのですけれども、防寒にはならないだろうなというような材質、例えるならば某企業が販売しております、主に夏にアンダーウェアとして着るとサラサラが続きますといった商品と同様、テラテラしているな感じの素材です。

 私は、大きく分けて2つの問題があると思っています。一括で買ってしまったことというのが両方とも原因だと思うのですけれども、1つは、サイズの問題です。特に小学生なんかは、低学年の子には大きいのです、フリーサイズなので。高学年の子は、もう中学生ぐらいになっていますから、小さいのです。中学年の子には、マスク代わりとして使おうと思うと鼻に当たってしまって、なかなかマスク代わりとして使いにくいというような問題がある、と伺っております。

 それから、2つ目ですが、先ほどご答弁で説明はありましたが、色の問題です。水色はリラックス効果があったりとか、中間色で万人受けするというような話がありましたけれども、やっぱりなかなかこれは特に中学生なんかは、明るい水色というか、スカイブルーというか、ターコイズというか、こういう色味は好みが分かれるのではないかなというふうに思うのです。

 先ほど、ネックウォーマー購入の選択肢の中に、桃色、濃紺、黒、それから水色があったというような話がありましたけれども、1種類しか選択肢がないのだったら、黒とか濃紺のほうがよかったのではないかなと思います。

 何故ならば、これは中学校の制服、ブレザーで既に採用されていますから、説明がしやすいわけですし、実際使いやすいと思います。小学校・中学校ともに同じ色、一括でしか買えないのであれば、それなりの配慮、つまりより幅広い世代に対して使い易い色を選ぶ必要がある、と思うのですけれども、何故、水色にしたのかが、説明を伺ったうえでも、私はちょっとよく分からないです。

 結果として、このネックウォーマー、学校に置きっ放しにしている児童生徒が結構多い、というような話を伺っております。

 ですから、私はこのネックウォーマーを購入する予算を議決した臨時議会のときに、つまり購入前に述べさせて頂きましたが、要らない子がいたら、予算で買ったものを有効的に活用できるよう、工夫を予めお願いしました。ちょうど、政府が支給したマスクについて不要な方は下さいという仕掛けを、本市は「本庄マスクバンク」と称してやっていましたが、それと同じように、使用しない児童生徒には、寄附してもらう仕掛けが必要で、まして先ほどから申し上げていますように、水色を選んだことによって多くの児童生徒に活用されない現状があると思うのですけれども、その辺の検討について、現状でされているのか伺います。

 それから、学校によっては、授業とか学校行事では、このネックウォーマーを使用しないようにと指導している場合があるみたいなのですけれども、その辺が事実かどうかというのと、もしそういう周知がされているのであれば、何で学校行事で使ってはいけないのかなというのがよく分からないので、考え方を含めて伺います。


<答弁>

 質問として4つほどございました。まず、一括で買ったということなのですけれども、まずこちらの製品、ネックウォーマー自体が非常に、9月頃の話なのですけれども、全児童数ということで約6,000枚近くの枚数があります。この枚数を、やはり寒くなる前に調達をしたいということがありまして、その調達が可能な製品ということで、まず1つは候補として選んでおります。そうした中で、やはり寒くなる前に配るということの一括購入ということで、ただ、サイズの話もありましたので、一応そちらの製品のサイズが、大きいものと小さいものというのがあります。大きいものについては小学校5年から中学3年までの方に大きいものと、小さいサイズは小学校4年までということで、この辺も校長会のほうでいろいろ話をさせていただいて、そのように決まったというところでございます。

 また、水色の話ですけれども、これも繰り返しの答弁になるのですけれども、学校の代表である校長先生の集まりであります校長会の中で、まずお話をして決めていただいたと、そういった中で、水色ということで決まったものでございます。

 また、3つ目のご質問として、学校に置きっ放しにしている、要らないというか、使わない生徒がいるということで、寄附はどうかというお話があったわけなのですけれども、学校ではやはりせっかくですので、活用できるものは活用してほしいということで、今学校にはいろいろ活用方法ということでお願いをしております。また、寄附ということは、そういったこともありますが、現時点ではまずは活用していただきたいということで考えております。

 また、授業によっては使用しないというお話ですけれども、こちらは授業によっては、ちょっとどのような話かというのもあるのですけれども、いずれにしても活用できる場合には活用していただきたいということで、その辺はお願いをしていきたいと考えております。あくまでも自主的なお話になるのですけれども、活用についてもお願いしたいということでは考えております。


●同性パートナーシップ制度の導入に向けて

 "The Greatest Happiness of the Greatest Number"

 これはジェレミー・ベンタムの有名な言葉です。ベンタムは、誰にも実害を与えず、当事者間には幸福をもたらすものとして、同性愛の合法化を語っていました。それから200年以上たった今でも、先進国首脳会議G7メンバーの中では唯一、同性同士の婚姻や同等の権利を保障する法律が日本にはありません。一方で、同性カップルに対して、その関係を承認する同性パートナーシップ制度を導入する自治体が増えています。この制度に法的効力はありませんが、パートナーとして様々なサービスが受けられるようになります。

 さて、塙保己一先生のふるさと本庄市は、パラリンピックのキャンプ地であります。東京オリンピック・パラリンピック大会では、基本コンセプトの一つに多様性と調和が掲げられています。また、オリンピック顕彰のオリンピズムの根本原則の6、性的指向などの理由によるいかなる種類の差別も受けることなく、確実に享受されなければならないとあります。塙保己一先生のふるさととして、そしてパラリンピックのキャンプ地として多様性を認め、誰でも暮らしやすい本庄市をいち早く目指すかどうかが、今問われています。

 そこで伺います。1つ目として、同性パートナーシップ制度導入に対する本市の考え方について、いつ頃導入するつもりなのかを中心にお聞かせください。

 2つ目として、現段階における同性パートナーシップ制度導入に向けた取組について、具体的に何をしているのか伺います。


<答弁>

 同性パートナーシップ制度は、既に制度を導入している自治体もあり、内容は自治体により異なりますが、お互いを人生のパートナーとして約束した同性パートナー等がパートナーシップにあることを宣誓し、宣誓書を提出した場合、自治体が一定の要件を満たしていることを確認の上、宣誓書受領証等を交付するという制度でございます。現在この制度は、全国で60以上の自治体で導入されており、埼玉県内では、さいたま市、川越市、坂戸市、北本市、鴻巣市の5つの自治体で導入されております。いずれの自治体も、令和2年度に入りましてからパートナーシップの宣誓を開始しております。

 次に、同性パートナーシップ制度の導入に対する本市の考え方でございますが、この制度は婚姻と同等の法律上の効果があることを証明するものではありませんが、制度を導入した場合、例えば病院への入院や手術をする際の同意や、勤務先での休暇等の取得などの福利厚生など、様々な部分で親族と同様としてみなされるなど、こういったことに道を開く意義のあるものと認識しております。また、この制度は当事者の方々の不安や生きづらさ、生活での困難が解消されることを期待するとともに、差別や偏見なく共に生き生きと暮らすことができる豊かなまちづくりの一つになると考えているところでございます。

 議員ご質問の制度の導入の時期でございますが、具体的にいつ頃とは申し上げられませんけれども、先進自治体における制度導入の効果などを参考にし、早期実現に向けて取り組んでまいりたいと考えておりますので、ご理解を賜りたいと存じます。

 続いて、同性パートナーシップ制度導入に向けた取組でございますが、制度導入については、市民の皆様に性的マイノリティーに対する人権問題についてご理解をいただく必要があることから、公民館等地区・利用者団体人権教育研修会において、人権問題の一つとして性的少数者の人権問題について取り上げているところでございます。

 今後は、こうした性的マイノリティーに対する偏見や差別等の解消、市民の皆様に正しい知識と理解を深めていただくため、各種研修会等、機会を捉えて啓発活動を行ってまいりますとともに、同性パートナーシップ制度導入に向け取り組んでまいりますので、ご支援、ご協力を賜りたいと存じます。


◆再質問◆

 時期について、いつ頃導入するとは言えない、とのご答弁でした。制度導入前に、市民に対する啓発活動等をしていきたい、というご答弁でした。

 しかしながら、私はこの制度導入をめぐってしばしば述べられる「啓発」に関して常々思っていることがあるのですけれども、同性に対する性的嗜好がある、と、その点に関しては、この議場にいる皆さん、誰だってそうだと思うのですけれども、そんなこと知らない、という人は一人もいないのです。

 同性に対する性的嗜好が存在するのは周知の事実であって、人間が歴史を営んできた中で古今東西、有史以来ずっとそういうものはあったわけです。

 我が国で言えば記紀神話の時代から、性を超えるという記述があります。ヤマトタケルが熊襲を討つ場面であったりとか、あるいは「とりかへばや物語」であるとか、男色的な記事であれば、藤原頼長の「台記」とか、あるいは井原西鶴の「男色大鑑」とか、もう枚挙にいとまがない、ここで私がずっと例を述べていたら質問の持ち時間が終わってしまうぐらいです。

 従いまして、一体何を、周知・啓発するのか、というのがなかなか難しい問題があると私は思っています。同性に対する性的嗜好の問題って、周知・啓発をして「ああ、そうか」と納得したり、「そんな人がいたのか、では支えてあげなければ」というような種類のものではないと思うのです。

 同性に対する性的嗜好を周知・啓発するよりも、本庄市はそういう人たちもあたたかく受け入れます、大事にします、という姿勢を、同性パートナーシップの制度導入によって示すことが第一歩なのではないでしょうか。そこから、市民の皆さまへ、制度を導入したことの考え方とともに、誰でも暮らし易いまちを本庄市は目指しているから、一市民としてご協力してください、と周知し、広報することが啓発になるのではないでしょうか。制度導入が、理解を深めることに繋がるのではないでしょうか。

 市役所としては、啓発をして、市民の皆さまが理解してから導入したい、というような論理、流れにしたいというのも分からなくもないのですけれども、これは人権問題ですから、一日も早く問題を解決するべき種類のものと言えます。

 先に制度があって、こういう制度ができたのだ、何でこうなったのだろうというような啓発の方法というのもあると思うのです。

 私は非常に歯がゆいというか、本来、こういう質問をすることは本意ではないのです。市長は、2020年6月、レインボーさいたまの会の方から要望書を受け取っておられまして、それは市長のフェイスブックやツイッターで記事になっています。そこでは、市長は「性的マイノリティーやマジョリティーといった認識からさらに進んで、一人一人にとって過ごしやすい社会をつくっていきたい」と書いています。

 まさにそのとおりです。同性パートナーシップ制度は、実は導入するに際して全然お金がかりません。パートナーシップ宣誓書を印刷する紙代とか、インク代程度です。制度を導入するに当たって莫大な予算がかかるとか、機械を入れなければいけないとか、条例をつくらなければいけないとか、そういうことでもないのです。

 だからこそ、早期に導入するのかしかいのか、といった姿勢から、本庄市が何を考えているのか、どういうふうな自治体を目指しているのかというようなことが問われると思っているのです。

 先述の記事を、私はリアルタイムで拝見いたしておりましたので、制度導入はいつかな、市長が前向きなことを仰っていましたので、そんなに遠くない未来にできるだろうなというふうに思っていました。

 しかし、なかなかどうして、「いつやります!」と発表されないし、気配もない。それならば、一般質問して早期導入を促せば、決心してくださるのかと思えば、部長のほうからは「時期については言えない」との答弁がありました。

 しかし、先日もトルコ大使が本庄に来ていただきましたけれども、本庄はパラリンピックのキャンプ地でもありますので、本庄市としては、そういういかなる差別も許さないというような、メッセージではないですけれども、早期にパートナーシップを導入することがいろいろな意味、ポジティブな意味を持つと私は確信しています。早期の導入は、ゆくゆくは定住人口の増加にも繋がるではないかな、と思っていますけれども、以上の点を踏まえで、早期の導入について提案いたしますが、いかがですか。


<答弁>

 ご指摘のとおり、6月に団体の皆さん方がお越しいただきまして、私としても前向きに取り組んでいきたいということを申し上げております。先ほど、これはもう制度から入るべきであって、啓発はそれからでもいいのではないかというお話、私も実は同感なのです。そういうふうに思っております。ただ、課題がありまして、それは偏見とか差別ということは現実あるわけでございまして、そういうことをなくしていきましょうねということで、やっぱり関係機関であるとか、そういったところに市の姿勢を示していくことも、また大事かなというふうに思っているのです。そういったことをしっかりやりつつ、制度の導入に向けては早急に考えていきたいと考えておりますので、そういう考えでいるということで、ぜひご理解をいただきたいと思います。

うちだ えいすけ 【本庄市議会議員 内田 英亮】/Official Website

美しい、本庄へ。あなたと うちだ えいすけ の、愛あるまちづくり -本庄市議会議員・内田 英亮のオフィシャルウェブサイト-