①学校給食で児童がアレルギーのある給食を食べた件と、本市のアレルギー対応給食について②郷土愛醸成のため「新・郷土かるた」をつくることについて(2018年第4回定例会・一般質問)

●学校給食で児童がアレルギーのある給食を食べた件と、本市のアレルギー対応給食について

 XとYを用いて説明いたします。10月22日、本庄地域のX小学校において児童Yさんが、学校も承知していたYさんが食べられないアレルギーが含まれる食品を食べるという事件が発生しました。そこで伺います。

 1点目として、児童Yさんがアレルギーのある給食を食べるに至った経緯についてご説明ください。

 また、2点目として、本庄地域の学校におけるアレルギー対応給食の対応方法。

 3点目として、児玉地域(自校給食)の学校におけるアレルギー対応給食の対応方法について、簡潔にご説明ください。なお、いずれも学校内での対応のみのご説明で結構です。


<答弁>

 10月22日の小学校の給食におきまして、アレルギー対応給食の対象の児童が普通給食を誤食してしまったという事案が発生してしまいましたこと、まずもっておわび申し上げます。

 初めに、10月22日に児童がアレルギー対応給食でなく、普通給食を誤食した経緯についてご説明いたします。議員から学校のということでしたのですが、全体の流れがございますので、ちょっと余分な部分が入っているかと思いますので、説明させていただきます。10月22日の給食のうちアレルギーに関連するものは、給食献立のウインナードックというものでございました。これは、一般的にアメリカンドックと呼ばれているものですので、アメリカンドックとして説明をさせていただきます。児童は、乳製品に対するアレルギーを持っておりまして、アメリカンドックは衣の部分に乳が使われていることから、乳のかわりに豆乳を使用した衣のアレルギー対応給食が、給食センターから学校に届けられております。

 当日は、アレルギー対応給食の確認不足から、このアレルギー対応給食が児童の手元に届かず、配膳中にアメリカンドックが1本足りなくなりました。そこで、給食当番の児童が隣のクラスからアメリカンドック1個を受け取り、配膳がなされたところでございます。また、この時点で担任もアレルギー対応給食の日ということが気づかなかったということもございまして、通常のアメリカンドックを誤食するということとなったものでございます。給食の時間終了後、誤食に気づいた担任から、児童の保護者に誤食してしまったことを伝えております。その後、児童が養護教諭に両脇と左手がかゆいと訴えたことから、お迎えに来ていただき帰宅をしたところでございます。その際に、校長、教頭、養護教諭から保護者に状況を説明して謝罪するとともに、その後に担任からも保護者に謝罪をしております。また、翌日には保護者から、夜に嘔吐と目の腫れが出たので、通院するため欠席させるという連絡がございました。その後、夕方になって保護者から、特に異常はないと診断されたという話をいただいております。

 今回の誤食の原因は、担任も含めアレルギー対応給食が提供されることを確認しないまま、児童が普通給食を喫食したという学校におけるアレルギー対応給食が提供されることへの確認不足であると考えております。

 次に、本庄地域の学校におけるアレルギー対応給食の対応方法についてご説明いたします。本庄上里学校給食組合教育委員会で作成した「学校給食における食物アレルギー対応の手引」では、保護者との献立確認として、実施月の14日前から7日前の間に、給食センターから学校へアレルギー対応給食の該当日の献立内容が記載された、対応給食献立予定表が送付されます。この予定表では、給食のどの料理に、どのようなアレルギー原因物質が使われ、アレルギー対応給食として、その原因物質のかわりにどのような食品を使用して調理を行うのかがわかることとなります。学校では、この予定表を確認するとともに、学校から保護者へ送付しております。保護者も予定表の内容を確認し、予定のとおりのアレルギー対応給食が実施されることに対する承諾書を、学校を通じて給食センターへ提出しております。さらに、実施月の3日前には、給食センターから学校へ1カ月分の献立と、その月の何日にどのようなアレルギー対応給食が提供されるかが記載された対応給食実施確認表が送付されます。学校では、この確認表を学校内で周知するとともに、保護者にも送付をしまして、アレルギー対応給食の実施日には、保護者から児童へアレルギー対応給食を受け取るということを伝えるなどの対応をしていただくことで、学校と保護者の両方で確認をしながら、誤食をしないようにしております。

 アレルギー対応給食が提供される当日には、アレルギー対応給食を給食センターの配送員から学校の校務員が受け取りまして、校務員は学校ごとに決められた場所に保管をしております。給食の配膳の時間には、本人は職員室で教職員の立ち会いのもと、クラス、名前などを確認して、アレルギー対応給食を受け取ることとなります。また、クラス内で全員に配膳する前には、担任と児童が再度アレルギー対応給食の確認をして、その後に給食を喫食することとなっております。このように、アレルギー対応給食につきましては、給食センター、学校、保護者の3者でそれぞれ連携し、役割を担って取り組んでいるところでございます。

 次に、児玉地域の学校におけるアレルギー対応給食の対応方法についてご説明をいたします。教育委員会で作成いたしました「学校給食における食物アレルギー対応手引」では、毎月の保護者との献立確認として、実施月の1週間前に学校で作成した給食献立表を保護者へ送付しております。保護者は、この献立表の内容を確認し、承諾書を学校へ提出していただいております。そして、アレルギー対応給食の実施日には、保護者から児童へアレルギー対応給食を受け取るということを伝えるなどの対応をしていただくことで、学校と保護者の両方で確認をしながら誤食しないようにしております。

 なお、児玉地域はそれぞれの学校に調理場があり、そこで調理員が給食をつくっておりますので、配膳の方法としては、調理員が児童の机まで直接届けている学校と、児童が調理室にみずからとりに行っている学校がございますが、調理員と児童がお互いに確認をして、アレルギー対応給食の受け渡しを行っているところでございます。

 教育委員会では、誤食の再発防止に向けて、アレルギー対応給食の取り扱いを徹底するよう指示するとともに、複数のチェックが入るよう再確認を行ったところでございます。また、あわせて全学校に対しましても、アレルギー対応給食への対応の取り扱いの徹底を行うよう指示したところでございます。学校給食におけるアレルギー事故は、時として重大な結果となることもございます。教育委員会といたしましては、食物アレルギー対応は学校給食における最重要課題でございますので、アレルギー対応給食に対する取り組みを適切に行い、安全な学校給食を提供してまいりたいと考えておりますので、ご理解を賜りたいと存じます。


◆再質問◆

 今回、児童が食べてしまったのです。保護者によるれば、帰宅後、まぶたの腫れ、嘔吐、こういう症状があったということです。幸い症状が軽いということで、大事には至らなかったのですが、やはり間違いがあってはならないことが起きてしまっているということは事実なので、それは認識してほしいということを指摘しつつ、再質問させていただきます。

 1つ目は、経緯については先ほどご答弁でご説明いただいたのですけれども、「なぜ起こったか」というのが欠落していると思うのです。ウインナーが出て、それを食べてしまってこうなりました、という経緯はわかったのですけれども、「何が起こったのか」ということではなくて「なぜ起こったか」、これがやっぱり大事だし、知りたいし、聞いていることなわけです。なので、なぜ起こったかというのを教育委員会はどう把握しているのかというのを、まず1つお伺いします。

 2つ目は、保護者の話では、アレルギー対応給食がない日も、ピンクの食器を常に使用している状況があった、ということです。ですから、今回もその当該児童のYさんは、自分の食器は「ピンクだ」という認識はあったのです。

 当日違う子のところにピンクの食器が配膳されていたので、僕のはあれだと気づいて、自分のところにそのピンクの食器を持ってきて、つまりいつもの自分の給食のトレイの色を自席に持ってきて、それを食べているわけです。もちろんピンクの給食がほかの人のところに配膳してあるということ自体も、理解しかねます。毎日、アレルギー対応給食ではない日もピンクの食器を使って食べさせていたならば、今回気づけなかった原因の一つとして指摘できると私は思います。もしかすると、この子はアレルギーだ、ということを周知するために、毎日ピンクのトレイををわざわざ使っていたというお考えがもしかしたらあるのかもしれないのですけれども、毎日ピンクのを使っていた本当の理由は私にはよくわからないので、理由とマニュアル上の運用についてはどのようになっているのか、というのをお伺いします。

 3点目として、当日の給食配膳中、担任がクラスから離れていたという証言があります。職員室に行っていたという話も聞いています。給食の配膳時間も、教員の指導・勤務には含まれているので、原則はクラスにいなければならないと思うのですが、昨今の業務多忙で、もちろんクラスにいれないことというのもあるかもしれません。ただ、やっぱり自分のクラスにアレルギーの子がいるのであれば、そこはいない間にちゃんと配膳されたかというのは、確認するべきだと私は思うのです。その点は、今から言ってもどうしようもないのですが、ただ職員室に行っていたとすれば、校務員さんが持ってきたその日のアレルギー給食をどうして確認ができなかったのかということも、伺います。


<答弁>

 なぜ起こってしまったのか、その辺どう認識しているのかということでございます。アレルギー対応給食は、最終的にはやはり通常の給食とは別に、アレルギーの対応給食というものが届きます。ただ、それがその日をアレルギー対応給食の日ということの確認が漏れてしまったために、普通の給食が提供されてしまったということでございまして、直接ピンクのトレーとの関連、誤食をしてしまった経緯といったものについては、先ほどの答弁でもご説明いたしましたとおり、確認不足ということでございます。

 それと、ピンクのトレーについてでございますが、これについては学校のほうで、確かに毎日使っていたということがあります。先ほど議員のほうから、他の児童のところにあったというようなご説明がありましたが、たまたまその日が席がえだったものですから、その前のところにちょっと置いてあったということで。ただ、繰り返しになりますが、アレルギー対応給食自体は、別のところで直接本人に渡すという対応をしていますので、ピンクのトレーとは直接は関係はございません。ただ、しかし確かに議員のご指摘のとおり、アレルギー対応給食をしっかりと注意喚起するという意味では、ピンクのトレーというものをその日に使ってきちんと対応するもので、もちろんその日がアレルギー対応給食であるということを、しっかりと認識するということが第一だと思っております。

 あともう一点が、担任の当日の状況なのですが、4時間目の授業が少し押してしまいまして、給食時間に食い込んでしまったということで、慌ただしい中、給食の配膳指導に入ったということでございます。そのときに、全ての時間というのはちょっと確認はしていないのですけれども、基本はそこにいたということで、職員室に行っていたという事実は、こちらは確認はしておりません。原因については確認不足ですから、そちらのほうのチェックを徹底してまいりたいというふうに考えております。


◆再質問◆

 当日、当該生徒の保護者が迎えに来たわけですけれども、確かに謝罪はあって、後ほど電話も来たということだったのですが、何でこうなってしまったのかという説明が全くなかったそうなのです。それで、保護者はとっても困惑して、何があってこうなってしまったのか、というのを、帰宅した友達ですとか、回復を待って本人から聞いて、そういうことがあったのかということを把握したということです。校長先生とか教頭先生、あるいは担任の先生は、迎えに来てもらったときに、もちろんこんなことが起こってしまって、という状態の説明をするのは当たり前ですけれども、なぜそうなったのか、という背景の説明をしていただかないと、保護者としては、自分の子供が調子悪くなって迎えに来たのに、謝られただけで、何でこうなったのかというのがわからないわけです。なので、すごく不安というか、やっぱり心配だったと思うのです。その時に、どうして経緯を説明できなかったのか、何か理由があるかどうかについてお伺いします。

 2つ目として、私が10月22日の夜、当日の夜この話を聞いて、すぐ翌日の23日の朝一番で、教育委員会に事実確認に行ったのです。そうしたら、報告は上がってきていないので、確認しますというような内容でした。そういうことってあるのでしょうか。実際今回あったのですけれども、学校であったトラブルが教育委員会に伝わってきていないと、何で報告していないのかなというのが疑問です。

 3つ目は、この事件の後、全員協議会が11月、議員が全員集まる機会がありましたが、報告がなかったものですから、私から局長にこの件について質問をしたところ、把握していないというような回答がありました。先ほど述べた通り、私は事件の翌日に教育委員会に事実確認行って、教育委員会は事件について調査していますから、学校から教育委員会にこの事件の話は確実に上がってきているわけです。けれども、局長は把握をしていないと仰ったわけです。教育委員会内の情報共有は、どうなっているのでしょうか。加えて、事件の状況を把握していながら、全員協議会でどうしてこの話をしなかったのか、理由をお聞かせください。

 4つ目として、11月16日に私が質問した後、11月27日の全員協議会の場で、局長より質問に答える形で事件の報告がありました。その中で、X小学校から教育委員会への報告が遅れた理由について、「翌日の症状を見てから報告をしようと思った」と説明がありました。この点については先ほど述べた当日、保護者に対して背景を説明しなかった問題とも絡みますけれども、そういうものなのでしょうか。

 例えば修学旅行に行くとか、林間学校に行くとか、運動会、体育祭、あるいは不審者、熊に襲われたときに負傷者が出てしまった。しかし、容態がまだわからないので、次の日まで報告しませんでした、ということになってしまいますが、それでいいのでしょうか。学校から何かあった時の教育委員会への情報伝達について、取り決めですとか方針ですとか、どういう運用でやっているのかというのがよくわかりません。

 加えて言うなら、事件翌日の23日、私が行ったのが、8時40分過ぎです。もう学校の始業時間ですから、Yさんが当日どうしているかということは、もうわかっている状態ですよね。だから、翌日の症状を見てから一番に連絡したとすれば、もう来ていてもおかしくないと思うのですけれども、ちょっとこの辺を考えていくと全然わからなくなってしまうので、論理が整合するようにご答弁お願いします。


<答弁>

 何点かございまして、ちょっと答弁漏れがありましたらご指摘いただければと思います。まずは、保護者への状況の説明ということですが、当日は状況のほうを説明をさせていただいたということ、それから謝罪したと。確かにその後においても、学校側の今後の取り扱いですとか、日を改めてなのですが、そういうことをちょっと説明をさせていただいた経緯がございます。その中で、ご理解をいただけたというふうに、学校のほうでは判断をしているところでございます。

 それと、10月22日、なぜ報告がなかったのかということでございますが、これについては先ほども答弁の中でも説明したのですけれども、翌日の健康状況を見てといいますのが、当日は発疹がなく、かゆいというような事案であって、保護者が迎えに来ていただいて帰っていただいて、その日に何度か、学校のほうから家庭に連絡はさせていただいているのですが、そのときは休んでいますよということで、特に異常があるとか、そういうような問題はなかったと。一転翌日なのですが、翌日については連絡帳で欠席の連絡がございましたので、担任がそれで授業に入ってしまったということで、若干その辺の時間的なずれというものがあったかと思いますが、議員ご指摘のとおり、まず学校から一報上げてくるというのが当然でございますし、そのような状況であっても、次の日の休みのときには、少なくとも上げてくるというのが本来であろうかと思いますので、その辺については学校のほうにきちんと指導、指示をしているところでございます。

 全協でのことでございますが、大変それ私のほうの失態なのですが、要するに議員が来てご説明したということについて、報告はいただいておりました。ただ、そのときにやっぱり解決、ご了解いただいた案件だということでの報告だったものですから、ちょっとその後大きな事故等がありまして、私の中で当日そのご指摘いただいたときに思い出せなかったというのが正直なところでございます。これについては、改めておわび申し上げます。

 教育委員会の報告のほうのおくれた理由は、先ほども言いましたように、本来であればそういった形で直ちに第一報を入れるということが原則ですので、そちらのほうにつきましては、今後徹底を図ってまいりたいというふうに考えております。


◆再質問◆

 時間も限られていますので、最後に2点だけお伺いします。1点目は、この事件後、教頭先生が謝罪の文書をお渡ししているのです。これだけ聞くと、きちんとしているなという感覚があるのですけれども、いま、そのコピーが私の手元にあります。メモ用紙で、下にミッフィーちゃんが8体いるすごいかわいらしい紙に、ちゃちゃっ、と、謝罪文が書いてあります。

 先ほどから述べている通り、不信感というのですか、保護者にしてみれば、迎えに行った事件当日に背景について説明してもらえなかったわけです。そしてその後、謝罪したのは、ちっちゃい、かわいい紙に書いて渡される、この時の親の気持ちはどうなのでしょうか。私も話を聞いて、学校、教員、大丈夫なのかな、と心配になりました。

 こういうことは、学校としても、ひいては教育委員会としても、あってはならないと思うのです。でも、あったわけです。ですから、何かトラブルがあったときに、こういうふうに対応するべきなのだというような研修会をやったほうがいいのではないかと思うのですけれども、その辺の考えはどうなのかというのが1点目です。

 2点目は、児玉地域の場合は自校方式だと思いますけれども、そちらもアレルギーの子はピンクのトレーを用いているとか、そういうようなことで、見た目でわからないような配慮をやっているのかどうか、やっているとすれば、いつからそれをしているかというのを伺います。


<答弁>

 後日教頭から謝罪に使ったメモ等のことのご指摘でございます。このことについては、しっかりと校長会のほうで徹底をさせていただきたいと思います。

 児玉地域のトレーの色なのですが、私もそこのところは記憶が定かでございませんので、ちょっと確認をして報告させていただきますが、児玉地域は、先ほども言いましたように自校給食でやっておりますので、直接対応の給食を調理員とのやりとりの中でやっているということでございます。また、色についてはちょっと確認次第ご報告をさせていただきます。

 児玉地域のアレルギー対応給食に使うトレーの色はウグイス色で、普通給食のものについてはクリーム色を使用しているということで、ウグイス色をアレルギー対応給食のときだけ使用しているという状況でございます。



●郷土愛醸成のため「新・郷土かるた」をつくることについて

 郷土かるたは、幼い子供から大人まで、遊びながら郷土の歴史や名所を知ることができ、郷土愛を醸成するツールとしてとても有効です。旧本庄市には、市制施行30周年を記念しつくられた「ほんじょうかるた」、また旧児玉町にも児玉町合併35周年を記念しつくられた「こだま郷土かるた」がありましたが、合併後どちらも活用されていません。

 そこで、親しみのある「ほんじょうかるた」、「こだま郷土かるた」を活かし、2つのかるたをミックスさせた新・郷土かるたをつくることを提案いたします。おりしも来年は、改元が予定されております。新たな元号のもと、新たな本庄市の新・郷土かるたをつくることは、新しい時代の市の幕あけにふさわしい事業であり、市民の郷土愛を醸成することにつながると考え提案しますが、これに対する市の考えを伺います。


<答弁>

 郷土かるたについてでございますが、かるたは古くから親しまれている日本独自のカードゲームであり、地域の地理や歴史、特徴を読んだ郷土かるたは日本全国に存在し、その数は1,000を超えるとも言われております。

 郷土かるたの作成目的は、一部に土産などの商業目的のものもございますが、多くは地域住民の郷土愛醸成のために作成されていると認識をしております。このため、作成に当たっては読み札や絵札を小学生を初めとする市民の皆様から公募するなど、郷土を再認識する機会づくり、かるた大会などの活用により、楽しく郷土を学ぶ機会をつくっている自治体が多く見られます。

 現在本市には、合併前の旧本庄市において作成された「ほんじょうかるた」と、旧児玉町が作成した「こだま郷土かるた」の2種類がございます。「ほんじょうかるた」は、昭和59年に本庄市制30周年を記念して、当時の本庄市PTA連合会が作成し、「こだま郷土かるた」は平成2年、当時の児玉町合併35周年記念事業として、旧児玉町教育委員会が作成したものでございます。作成に当たっては、旧本庄市では読み札を、旧児玉町では読み札と絵札を小中学生から募集するなど、多くの市民の皆様の協力がございました。

 また、楽しく遊びながら郷土の歴史や文化財、産業、風景や人物などを知ってもらい、郷土愛を育んでほしいとの願いが込められております。本市の郷土かるたを使用したかるた大会は、合併前の本庄市においてはPTA連合会が、また合併前の児玉町においては子ども会が中心となって、小学生を対象に毎年開催しておりました。合併後の平成19年1月の大会からは、新本庄市の小学生が一体となってのかるた大会として開催するに当たり、県が作成した彩の国21世紀郷土かるたを使用することとしたとのことでございます。また、本庄市の代表が出場する児玉郡市子ども会育成会連絡協議会の郷土かるた大会、それと県の郷土かるた大会でも県のかるたが使用されているという現状がございまして、現在小学生の間では、彩の国21世紀郷土かるたが浸透しているという状況でございます。このような状況の中、合併前の旧市町において作成された郷土かるたは、議員ご指摘のとおりなかなか現在では活躍の機会が少なくなってしまいましたが、旧市町の郷土を物語る貴重な歴史資産になっているものと考えております。

 新本庄市として新たな郷土かるたをつくることについてでございますが、かるたは、まずは使っていただくことが重要であるというふうに考えてございます。どのような活用の仕方が想定されるのか、その活用方法も見定めた上で、どのような郷土かるたをつくるのかを検討するということが重要であるというふうに考えております。また、現在の郷土かるたの作成時のように、多くの市民の皆様にかかわっていただいて、市民の皆様の手で作成されることが大切ではないかと考えております。

 市といたしましては、地域住民の皆様の郷土愛醸成は、非常に重要なことであると考えております。特に次世代を担う世代にとっては、最も重要であると認識しております。そういった観点から、新たな郷土かるたの作成は、意義あるものと考えております。今後その活用方法の検討も踏まえ、市民の皆様の中で新たな郷土かるたを作成したいといった機運が高まってきた折には、市としてどのような支援ができるか、その方法を検討してまいりたいと考えておりますので、ご理解を賜りたいと思います。


◆再質問◆

 もちろんそういうのもあったほうがいい、というようなご答弁だったと思います。私はほんじょうかるたを学校でやった世代ですので、非常になじみがあります。楽しみながら市の歴史であったり名所であったり、いろいろと覚えられますので、合併した後、かるたが若い世代に共有できていないというのが、すごく残念な気持ちというか、ちょっと寂しいような気持ちを持っています。

 例えばお隣の群馬県は、私も覚えて小さな大会に出たことあるのですけれども、非常に上毛かるたが盛んで、群馬県民ならば、あるいは所縁を持っていれば、誰でも彼でもできるというような状態です。

 または、百人一首を覚えておくと、受験に使える、というメリットもあります。

 今、本市は「彩の国21世紀郷土かるた」を学校でやっている、ということですけれども、今、このかるたで、上毛かるたのように郷土愛が醸成されているというふうに教育委員会は考えているのでしょうか。彩の国21世紀郷土かるたの効用というのですか、確かに札として間瀬湖等の地元のものも出てくるのですけれども、このかるたを通して埼玉県ってすごいな、と児童が認識するような状況が今あるのかないのか、どういうふうに考えてこのかるたを使用しているのか、お伺いします。


<答弁>

 お隣の群馬県は、上毛かるたが非常に盛んだということで、全県で使われていると。埼玉県においても、先ほどの彩の国21世紀郷土かるたがございますけれども、どのくらい郷土愛の醸成にということでありますが、一つには郷土の偉人であります塙保己一についても歌われているということがございます。それについて、あくまでもこれ活用していただいているのが、やはりPTA連合会のほうでのかるた大会等、それの予選に向けて子供たちは一生懸命、各学校で予選会なんかやっているところもございますので、県のかるたについては小学校の子供たちには認識されて、ふるさと本庄のものについても記載あるということで、ある程度効果があるものというふうには考えております。