①塙保己一について②公園の整備について(2018年第1回定例会・一般質問)
●塙保己一について
塙保己一について伺います。なお、尊敬する塙先生について敬称を略させていただきますことを冒頭で述べさせていただきます。
周知のように、本庄市は日本が世界に誇る偉人、塙保己一生誕の地です。本市は、これを生かし、これまでに引き続き新たな本庄市総合振興計画や本庄市教育大綱において、将来像の目標や基本理念に、世のため後のためという塙保己一が残した言葉を用いております。また、市民みずから塙保己一について広く知ってもらおうと群読劇「塙保己一物語」が上演されるなど、本庄市民から愛され、また誇りとなっております。塙保己一は、群書類従の編さん、和学講談所の設立など、日本史上の偉人であるばかりか、世界史上の偉人であるヘレンケラーが敬愛した人物であることから、塙保己一生誕の地という本市の持つポテンシャルは相当に高く、広報戦略を立てる上でも非常に重要な鍵であると考えます。しかしながら、私が冒頭で述べた周知のようには、本市に住み暮らす幅広い人々に考えをめぐらせたとき、必ずしもそのように言えない現状があります。本市が持つ塙保己一生誕の地という高いポテンシャルを生かすためには、埼玉県内、日本国内、また世界へとPRしていくこと、そして市民に対して郷土の偉人、塙保己一の知識や理解を深めてもらうことが重要です。前述の内容を踏まえ、以下3点についてご答弁いただきたく存じます。
まず1点目は、本庄市内小中学校教員の塙保己一に対する知識、理解向上についてです。本市では、独自の小学3、4年生向け社会科副読本の記述や道徳の授業、あるいは校長講話など、他市町村に比べて塙保己一について児童生徒が知る機会が多いことと認識しております。しかしながら、本庄市の小中学校教員は必ずしも本庄市出身ではなく、埼玉県内はもとより全国各地から採用され、赴任してくるわけです。もちろん新入職員教員研修の一環として、塙保己一に触れる機会はあると思いますが、子供たちに郷土の偉人、塙保己一を授業の題材として取り扱うのであれば、一定レベル以上の知識や理解がなければ生徒にとって印象に残る授業は構成できません。また、塙保己一に思い入れがない教師にとっては、単なる偉人の一人、授業の一つという認識での授業となります。しかし、授業を通じて児童生徒に塙保己一を知ってもらい郷土愛を醸成するためには、教師が魂を込めて塙保己一について語らなければなりません。郷土愛を醸成する授業を展開するためには、塙保己一に対する理解とともに、地元本庄の人たちの塙保己一に対する思いを知り、それらを両輪としなければなりません。したがって、塙保己一の偉業を塙保己一に対する本庄の人々の思いとともに、市内小中学校教員に対して講習する機会をつくるべきではないでしょうか。これらの内容を踏まえ、市内小中学校教員の塙保己一に対する知識、理解の現状、またその向上を目指した取り組みの現状についてご答弁していただきたく存じます。また、その上で私が申し上げた教員に対する講習の提案についてご答弁いただきたく存じます。
2点目は、ヘレンケラー生誕地との姉妹都市締結についてご提案いたします。ヘレン・アダムス・ケラーは、アメリカ合衆国アラバマ州タスカンビア市出身であり、塙保己一との関係は前述のとおりです。平成28年6月には、本庄市民を中心とした使節団、ヘレンケラー生誕地訪問団が現地へ赴き、交流のきっかけが生まれております。世界的に有名な偉人であり、塙保己一を敬愛したヘレンケラーの生誕地タスカンビア市と姉妹都市を締結し、交流を図ることで、国内のみならず世界的にも本庄市をPRするきっかけにもなり、例えば姉妹都市締結時にヘレンケラーのポートレートと塙保己一の肖像画を交換して塙保己一記念館に飾ることができれば、市民の誇りにもなり、かつ来館者増にも資すると考えます。これらを踏まえ、現在姉妹都市を締結していない本市にとって、姉妹都市第1号としてタスカンビア市と姉妹都市を締結することのメリットは大きく、またふさわしいと考えますが、これに対する市の考えと今後の展望についてご答弁ください。
3点目は、マスコットキャラクター化した活用についてです。本市を代表するマスコットキャラクターはにぽんは、現在本庄市をPRするツールとして効果的に活用されております。一例を挙げれば、バイクのナンバーや各種証明書、封筒などの印刷物、ピンバッジ、私もしておりますが、まさに本市の顔となっております。一方で、塙保己一についてはその偉大さゆえか、はにぽんデザイン集ナンバー76に、はにぽんとセットで笑顔の塙保己一がいるものがあるのみで、またそのデザインも余り活用されていない状況が見受けられます。塙保己一を市内外へ広くPRするためにも、ナンバー76から塙保己一単体のデザインも作成し、広く活用する、あるいはグッズ化することが必要ではないかと考えております。これらを踏まえ、キャラクター化した塙保己一の活用についての現状と考え、そして今後の取り組みについてご答弁いただきたく存じます。
<答弁>
塙保己一に関する教員の知識、理解の向上についてとキャラクターの活用についてお答え申し上げます。本市出身の江戸時代の盲目の国学者塙保己一は、盲目という大きな障害を抱えながら不遇、不足を言いわけにせず、666冊にも及ぶ群書類従の編さんという大きな大事業をなし遂げた郷土の偉人として市民に尊敬され、語り継がれております。
教育委員会では、子供たちが塙保己一の生き方について学び、誇りを持って他者に伝えることができるよう努めているところでございます。そのため、議員ご指摘のとおり子供たちを指導する教員が塙保己一について正しく理解することが必要であると考えております。本市には、本庄市で生まれ育った教員もおりますが、市外の教員も多く、塙保己一に対する認識、知識、理解には個人差がございます。教員の研修は重要であると考えております。このようなことから、毎年新任の教員や市外から転任してきた教員を対象とした研修を実施しております。研修では、本市の歴史、人権教育とあわせ、塙保己一についても学んでおります。
議員ご提案の講習でございますが、この研修の中で多くの時間は割けませんが、地域の歴史研究家を講師に招いて講演をいただいております。講師の熱い思いが伝わる講演は、教員にとって勉強になり、とても有意義なものであると考えております。
一方、議員ご指摘のように教員は多忙でございまして、時間の確保が難しい状況にあるのも事実でございます。市内の公立小中学校では、年間指導計画に塙保己一の教材を位置づけ、教員は教材研究に取り組んでおります。このような中、各学校では時間を確保いたしまして教材について校内研修を行ったり、学年で研究を行い教員が学び合いながら塙保己一に関する知識、理解の向上に努めているところでございます。今後は、新任、転任の教員を対象としました研修を工夫するとともに、塙保己一の学ぶ機会の充実を図ってまいりたいと考えております。
次に、塙保己一をマスコットキャラクター化して活用することについてご説明いたします。議員ご紹介の塙保己一とはにぽんのイラストは、157種類ある本庄市マスコットはにぽんの公式デザインの一つでございます。公式デザインは、誰でも使用することができるため、デザインを利用して企業や団体が商品化しているものも多くございます。塙保己一とはにぽんの公式デザインは、その親しみやすさから教育委員会でも市民総合大学の受講案内チラシや受講者用のしおり、そして看板や掲示板、市のホームページ等で効果的に活用しているところでございます。
議員ご意見のとおり、塙保己一について理解を深めてもらうということは非常に大切なことであると感じております。市内はもとより県内、県外、また世界、その名と遺徳を発信することはとても重要なことであり、その取り組みが塙保己一生誕の地である本市を広く知らしめることにもなるものと考えております。この塙保己一についての理解を深めるという活動につきましては、市民や団体から成る総検校塙保己一先生遺徳顕彰会、以下顕彰会と呼ばせていただきますが、この顕彰会が核となって塙保己一の偉大な功績、その生き方や精神を広く普及させ、後世に引き継いでいけるよう顕彰活動を行い、市ではその活動を支援しているところでございます。顕彰会では、これまで墓所の移転整備、イベント等で群書類従の版木のレプリカを使っての刷り立ての再現を行ったり、自治会単位で塙保己一について学ぶ勉強会、講演会の講師を務めたりするなど、塙保己一の遺徳及び事績の顕彰と精神の普及に努めるとともに、会報誌、それからホームページにより情報の発信をしております。また、命日である9月12日には、遺徳を偲ぶ顕彰祭を毎年開催し、平成28年3月には塙保己一没後195年及び本庄市合併10周年を記念いたしまして、JR上越新幹線本庄早稲田駅北口に塙保己一の少年像を建立しております。2年後の2020年には、東京オリンピック・パラリンピックが開催されます。その翌年の2021年には、塙保己一没後200年の節目を迎えます。これらの記念すべき年に向けて、顕彰会では新たな顕彰事業を検討しており、市内はもとより世界へ塙保己一の偉業とその精神を発信していきたいと考えております。
塙保己一単体デザインを作成し、キャラクターとして活用の考えでございますが、先ほど議員もご紹介いただいたとおり、本市を代表するキャラクターにはゆるキャラグランプリ2016で準グランプリに輝いたはにぽんがおります。このため、本市を代表するキャラクターといたしましてははにぽんといたしまして、塙保己一を広める活動につきましてはこれまで顕彰会が取り組んできた遺徳及び事績の顕彰と精神の普及をさらに進めていくことが大切であるというふうに考えております。一方、現在ある塙保己一とはにぽんの公式デザインについては、引き続き有効に活用させていただきたいと考えております。
今後、さらに塙保己一の偉業や精神を学ぶことで塙保己一への理解を広げ、誰もが夢や志を持ち、困難にくじけず生涯にわたり自分らしく生きられる社会の実現とともに、郷土愛の醸成に努めてまいりたいと考えておりますので、ご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。
ヘレンケラー生誕地との姉妹都市締結につきましてご説明のほうさせていただきたいと思います。姉妹都市の締結は、自治体が行う国際交流の中核的な施策の一つであり、国際交流の拡大、また地域の観光分野における振興、活性化の手段として有効であるというふうに認識しているところでございます。埼玉県内でも、26の市町が海外の49の都市と姉妹都市提携を結んでいるとのことでございます。しかしながら、議員もご案内のとおり本市におきましては、現在姉妹都市提携を結んでいる都市はないということでございます。
自治体が姉妹都市提携を結んでいく際の、その主な契機といたしましては、お互いの市同士の自然や歴史など共通事項の発見、第三者からの紹介やアドバイスなど、さまざまなきっかけがあるというふうに聞いております。一方で、姉妹都市相互の市民にとりまして有益な関係を継続して築いている先進事例を見てみますと、やはりお互いの都市の市民同士の交流、人的なつながりが重要であるというふうに考えております。
さて、本市の姉妹都市提携に向けた取り組みでございますけれども、旧本庄市におきまして本庄市国際交流協会の事業として海外都市との交流や姉妹都市提携を目標に、平成9年から平成17年までの9年間にわたりまして、あわせて8回、オーストラリアへの中学生海外派遣事業を実施しておりました。この取り組みは、相互に訪問し合い、文化交流から姉妹都市提携につながることを期待しておったわけでございますが、残念ながら相手方の来訪はなく、姉妹都市締結まで至らず中学生海外派遣事業も平成17年度をもちまして終了した、このような経緯がございます。
次に、議員のご質問にもございました、一部重複もするところもあろうかと思いますけれども、アメリカ合衆国アラバマ州タスカンビア市との関係につきましてご説明のほうさせていただきたいと思います。このタスカンビア市は、盲目というハンディを不屈の精神で乗り越えた塙保己一を敬愛されていたヘレンケラーの生誕地であり、本市とは世界的偉人の生誕地としての共通点があるかというふうに思います。また、平成28年6月には、お互いの生誕地として姉妹都市提携を望みます市民有志11名の方々によるヘレンケラー生誕地訪問団が現地を訪れ、タスカンビア市長への表敬訪問、またヘレンケラー生家、野外劇「奇跡の人」の見学など、現地の方とさまざまな交流を行っていただいた、そういったことがあるといったご報告等いただいているところでございます。
このタスカンビア市との姉妹都市提携に向けた本市の考え方でございますが、これまでにもお互いの市の偉人という接点をきっかけに姉妹都市提携を結び交流を図ることで、ヘレンケラーという世界的な知名度とともに、本市の偉人塙保己一及び本庄市を広く国内外にまで広めることは、市民の誇りにもつながるのではないですかというようなご意見を頂戴しているところでございます。先ほどもご説明申し上げましたが、姉妹都市としての良好な関係を築くためには、まずは市民同士の交流、あるいは市民の皆様方による機運の醸成が欠かせないものと考えております。加えまして、姉妹都市提携の締結に際しましては、やはり市民レベルでの関係が締結後もきちんと持続して築いていける、こういったことも考えていくことが大切なことと存じます。いずれにいたしましても、本市といたしましてはさまざまな市民レベルでの国際交流につきましては、引き続き積極的な支援を継続してまいりたいと考えています。これらの取り組みを通しまして、その動向を今後とも注視しつつ、その上で市全体としてタスカンビア市との間に姉妹都市関係を結んでいくような機運が醸成されてきた際には、姉妹都市提携の締結に向け、議員の皆様方を初め市民の皆様方のご協力をいただきながら進めてまいりたいというふうに考えておりますので、ご理解賜りたいと存じます。
◆再質問◆
1点目として、ご答弁にありました研修について、職員と、それから新任の方にされているとのことです。歴史や人権教育とあわせて地元の郷土研究家、歴史研究家をお招きして実施しているということですが、現在はそれで十分だというふうにお考えになっているかということについて、お伺いいたします。
2点目ですが、先ほどのご答弁の中で、学校では年間指導計画に入れて塙保己一についてやっているということでございました。しかし、小学校3・4年生の副読本を私も拝見しましたところ、木村九蔵については5ページ、見開きなので10ページ程度割かれているのに対して、塙保己一というのは一番最後にコラム的に見開きで2ページ、4ページですか、載っているにとどまっていたのです。なので、それに基づいてどういうふうに指導が行われているのかというのがそこから読み取れなかったので、その点について副読本を活用してどのように小学生に対して教育を行っているかということについてお伺いいたします。
<答弁>
2点ほどご質問いただきまして、現在の初任者、それから転任者の教員に対する塙保己一の研修は十分なのかということが、まず1点目かと思います。こちらにつきましては、まずこれは夏休みの期間を利用して実施している研修でございまして、今後学習指導要領が変わる、それから小学校については英語の教科化ですとか道徳の関係もございまして、なかなか夏休みと言えどもたくさんの研修等が入っておりまして非常に忙しい中でございまして、今年度から若干見直しをした中で、そういったコンパクトな中で塙保己一についての研修をさせていただいているところでございます。ただ、実際にこの研修の内容につきましては、郷土の歴史に詳しい方に講師になっていただいて、まずは記念館にもございます映像資料のほうで塙保己一の一生、流れについて勉強したと同時に、あわせて塙保己一について直接講義をいただくという形をとっております。確かに本庄市の歴史、それから人権に合わせての研修ということで、そう長い、塙保己一に限ってそれだけで1時間というわけにはなかなかとれないのですが、今後につきましてはやはりどういった形で研修することが一番印象に残るか、心に残るかということも踏まえまして、効果的な研修内容について研究をしてまいりたいというふうに考えております。
また、小学校3、4年生で行っている社会科副読本についてでございますが、こちら議員ご紹介のとおり4ページ、これは以前は1ページだったものを4ページに拡大して整備をしたものでございまして、これは社会科副読本というのは毎年同じで印刷しているわけでなく、毎年当然見直しを図っておりますので、そういった中でやはり子供たちにどのように伝えていったほうが効果的なのかということを含めて、その辺の見直しを行いながらやっていきたいというふうに考えております。社会科副読本については、小学校の4年生の授業のほうで活用して実際に学んでいると。また、小学校6年生を対象とした道徳に対する副教材も教育委員会オリジナルでつくっておりまして、そちらについては塙保己一について気持ち等を学ぶことができる教材となっております。
●公園の整備について
吉田市長が2月28日に述べられました施政方針にもありましたとおり、本市は本庄版ネウボラにより安心した子育て環境を提供し、子供を産み育てやすい環境を整え、出生率の低下に歯どめをかけ、安定的に人口維持、確保することを目指しております。したがって、子育て環境の一端と言え、また子供の健やかな体力づくりにも欠かせない本市の公園の整備についてお伺いいたします。
本庄市には、139カ所、面積にすると77ヘクタールの公園がありますが、1人当たりの公園面積が約9.8平方メートルと、都市公園法施行令の基準である10平方メートルに達しておらず、十分であるとは言えません。加えて、公園に設置されている遊具等の老朽化が進んでおり、子供たちが行って遊びたいと思えるような、また保護者が子供を連れていって安心安全に遊ばせることができる公園が余りないということは、きのうの早野議員の質問でも述べられたとおりであります。川を挟んだ群馬県伊勢崎市に目を向けると、たくさんの公園が整備され、休みの日には多くの親子連れでにぎわっております。一例を挙げれば、伊勢崎市馬見塚の子供のもり公園伊勢崎には、休日には多くの熊谷ナンバーが駐車されております。また、子育て世帯が本市から伊勢崎市へ移住した要因の一つとして、子育てのしやすさ、中でも公園が充実していることが決め手になったという声も私は聞いております。一方、本市でも本庄総合公園に大型遊具の設置を検討するなど、改善に向けた取り組みが始まりました。しかし、公園は児童、あるいはお年寄りが放課後や健康づくりを目的として自力で行って遊ぶ、あるいは活用する場でもあり、本庄総合公園が整備されても、そこまでたどり着けないという市民もたくさんおります。これらの状況を踏まえた上で、2点質問させていただきます。
1つ目として、本市にある本庄総合公園以外の大規模公園施設である若泉運動公園、児玉総合運動公園を今後どのように役割分担し、それぞれ色をつけて市内外から人が訪れる魅力ある公園にしていくのかについて、そのお考えをお聞かせください。
2つ目として、平成29年2月24日に旭地区の自治会長会から要望書が出され、また一般質問でも取り上げられました旭小、西小区域の児童等が活用でき、また駐車場等の環境が整っている市民プール跡地の芝生広場への大型遊具設置について現在の検討、進捗状況をお聞かせください。
<答弁>
公園整備の現状についてご説明いたします。昨日の早野議員に対する市長答弁にもございましたが、公園は市民のさまざまな活動の場、憩いの場であり、豊かな地域づくりに欠かせない施設であります。さらに、災害時においては避難地となり、あるいは地球温暖化対策や自然環境保護の観点からも公園の緑は重要な役割を担っているなど、公園の整備は本市にとって重要な取り組みでございます。
近年、公園の持つ役割については、新たな観点が求められてきております。これまでは、公園は運動や散策、交流の場や防災、貴重な緑の空間としての役割を果たすことが中心である施設として考えられてまいりましたが、現在では利用者ニーズも多様化する中、子育て支援や健康増進、定住促進といった社会的な課題に対応していくためにも、重要な施設として公園の果たす役割も変化し、市民の皆様の要望に沿った整備を行うことが重要と考えております。このような中、市民の皆様からは遊具の充実を望む声が多く寄せられております。かつては、公園に求められる機能は伸び伸びと遊べる広々とした広場であり、公園整備についてもそのような方向性で進めてきたところですが、現在においては市民ニーズとずれている、あるいは求められている役割を十分に果たせていない状況もあることから、公園の規模や機能、地域の実情に応じた見直しを図らなければならないと考えております。
このため、先ほど議員からもご紹介がございましたが、本庄総合公園については子育て世代にも指示され、幅広い世代に愛される公園としての役割を担う必要があることから、平成29年5月に変更基本設計を策定し、快適で魅力的な公園施設の選択といった基本方針を掲げ、ふわふわドームなどの目玉となる大型遊戯施設とともに、日差しよけ、雨よけといった快適に過ごしていただけるような施設の整備を進めているところでございます。
次に、議員ご質問の若泉運動公園、児玉総合運動公園における各公園の役割分担とそれぞれの特徴を生かした魅力ある公園づくりに向けた取り組みについてご説明いたします。若泉運動公園や児玉総合運動公園につきましては、運動公園と名称がついており、さまざまな公園の利用のうちスポーツやジョギングを初め、運動機能の役割が比較的大きいものとなっております。一方で、児玉総合運動公園はふるさとの森公園に隣接するなど、自然を存分に楽しめる貴重な場所であるという特徴がございます。一方で、若泉運動公園は市街地の近くにもかかわらず、ふるさとフラワーパークの花を楽しみ、せせらぎ広場で水遊びなどもできるという特徴も有しております。市民ニーズも多様化する中、それぞれの公園が持つこれらの特徴を生かした公園整備を進めることは、市民ニーズにお応えできることのみならず、多くの人々を呼び込む魅力ある公園づくりにもつながります。
そこで、現在それぞれの公園の特色を生かした利活用について検討しているところであり、それぞれの公園の整備状況と、今後それぞれの公園が担うべき役割についてご説明申し上げます。まず、児玉総合運動公園についてですが、全体計画約13.9ヘクタールのうち野球やソフトボールなどに使用するグラウンドや駐車場等を第1工区として整備しており、第2工区約5.7ヘクタールにはサッカー場兼ソフトボール場やテニスコートなどの計画がございますが、平成16年の児玉町議会におきまして休止を報告し、現在に至っております。既に事業休止から10年以上が経過している中、児玉総合運動公園については運動施設のあり方や子育て支援の観点からも、計画を見直す必要が生じてきていると考えております。そこで、児玉総合運動公園の役割についてですが、先ほどもご説明したとおりふるさとの森公園や観光農業センターと隣接している点を生かし、子供たちが自然と親しめる貴重な場所としての役割を持たせていくことが重要ではないかと考えているところでございます。
一方、若泉運動公園についてですが、市民プールが老朽したことにより施設を廃止し、その跡地を多目的グラウンドとして整備したりトイレを更新するなど、若泉運動公園や若泉第一、第二公園の再整備や施設更新に取り組んできたところでございます。その一方で、市民プールの旧管理棟の解体及び跡地利用や隣接する公園機能の連携なども含め、見直しが必要と考えております。そこで、若泉運動公園の役割といたしましては、いずみ保育所が隣接するとともに、園内のせせらぎ広場は市外からも認知される水遊びスポットとして小さいお子様連れの利用も多いことから、幼児向けの機能の充実、さらには市街地に近いため、子供たちだけでも楽しく過ごせる機能などについても充実する必要があると考えております。
以上のように、それぞれの公園の役割について考えておりますが、今後とも子ども・子育て支援の観点、それぞれの公園が持つ特徴、役割を生かした魅力づくりといったことを念頭に、総合的に公園整備に関する検討を進めるとともに、その具体化を推進してまいりたいと考えておりますので、ご理解を賜りたいと存じます。
次に、市民プール跡地の芝生広場への大型遊具設置についてですが、芝生広場は整備から3年が経過し、多目的グラウンドで行われるフットサルの大会などの休憩所として利用され、今年度は指定管理者の自主事業であります本庄公園まつりの会場としても使用されるなど、広場としての利用が定着してきております。このように、芝生広場は広場として十分に利用されている状況ではございますが、その一方で若泉運動公園にも大型遊具等の遊び場機能が必要とのご意見も頂戴しているところでございます。これらのご意見をいただいている中、公園という限られたスペースの中でどのような場所にどのような内容のものを整備するのか等、引き続き市民の皆様のご意見を伺いながら現在鋭意検討を進めているところでございますので、ご理解を賜りたいと存じます。
今後も若泉運動公園を初め、大規模公園につきましては本庄市を代表する公園としてふさわしく、魅力があり、市民の皆様に親しんで利用していただける公園となるよう整備に努めてまいりますので、ご理解を賜りたいと存じます。
◆再質問◆
先ほどのご答弁に基づき1点質問させていただきます。市民の声を聞いて、これからも大型遊具等の設置など総合公園などの整備を進めていくというご答弁でございました。きのうの市長のお答えにもありましたとおり、量的にふやしていくというよりは質を向上させるのだというような話だったと思いますが、では市民の声を聞くというのはいろんな方法があると思うのですけれども、今後どのように市民の声を聞いていくつもりなのかということについてお聞かせ願えればと思います。
<答弁>
これから市民の声を聞いていく段階で、どのような方法を考えているかということでございますけれども、これにつきましては子育て団体等と意見交換を行う、あるいはそのほかの方法があると思いますけれども、いろんなことを考えながらアンケートをとるとか、そういったことについても検討していきたいと考えております。
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